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ヤンゴンで家を買う 2001/4/28


 ヤンゴンで家を買った。

 ついに病膏肓(やまいこうこう)かと呆れる友人供を尻目に、去年の7、8月位から捜し始めた。もともと、あまり根気のあるほうではないので、タムエー地区に限定して捜すとそれ程物件が多いわけでもなく、すぐにこのカンドーヂタワーに出くわした。熟考した訳でもなく直感的に決めてしまった。決め手となったのは外国人の名前で購入できるという点である。タイでさえコンドミニアムの49%以下に限り外国人にも購入出来るようになったのが数年前だったので、知人の弁護士に2度にわたり契約書を見せながら相談した。だが、別段問題ないということで、昨年8月に会社と正式に契約した。

 日本的にいうと120平米のスペース。しかも、何にもないホール状態の物件を買った。会社が内装を行った部屋もあるにはあるが、どれも気に入らなかった。おもしろい部屋を自分が好きなように造ろうと、その日から一種パラノイヤ的狂気と執拗さで半年以上かけてこの部屋が完成した。その工事の過程がいかにもミャンマー的というか、想像を絶する工事のやり方、仕事への取り組み方だった。この半年は、エンジニアとの駆け引きを通じて、忍耐と怒りと寛容と諦観と失望とさまざまな経験をさせてもらった期間であった。あまりのスローペースに705号室(私の部屋)は、永遠に完成しないのではないだろうか?と思っていたのだ。しかし、それでも一応完成に至ったときには、何かあまりにそこに至る道が遠く険しかったので、久々に感激したものだった。

 もともと執念深い性格でないので、今となってはいちいちの事件を余り思い出すことも無いのだが、とにかく呆れる事驚く事の連続だった。まず、コンクリートも何もない空間に、コンクリートの壁を作る。壁が出来上がると、壁に電線や電話線、水道や排水用のパイプを埋めこむための溝を掘る、バスルームは2つあって、メインベッドルームつまり自分の寝室の方のバスルームにはバスタブが欲しいので、バスタブを探し回った。ホテルでもない限りミャンマー人の家にバスタブなどありはしない。バスタブだけではない。温水のためのウォターヒーターを取り付け(これは未だに電気工事が終わってない)タイル(全部で2000枚くらい使用した)照明(2つのシャンデリアを含む)、入り口の大理石、チーク材のドア6枚、電線、パイプ、チーク材の新しい家具、ドアのノブ、家具の金属の取っ手など、全て自前でそろえないといけない。大学が終えると買い物と現場監督の日々が続いた。

 1日でも行かないと、とんでもない工事をして、何度やり直させた事か、、、、。壁に溝を掘る時は私がいる時にやってくれと、あれほど念を押していたのに、勝手にモグラがはった後のような溝が。水は上から下に流れるという、誰でも知ってそうな法則を無視した溝の数々、切れそうになる頭を冷やしつつ、こんな時ミャンマー語が下手で良かったと思った。ミャンマー語が流暢であれば、すぐさま罵詈雑言吐いて、エンジニアのマウンマウンと決裂していただろう。それに日本でもそうだとは思うが、この国も一つ一つの仕事が分業になっていて、窓枠の工事、窓ガラスの工事、壁ぬり、床材貼り、タイル貼りと分かれている。分業はいいとして、各工事の連中は絶対に自分達の工事の後の掃除をしない。したがって現場はいつもゴミの山。それを我慢できずに我が家で働く2人を連れてきて毎日掃除をさせる事にした。

内装工事中

 305号室のオーナーが様子を見によく来た。おまえのアイディアはGoodだと誉めてくれたり、私の部屋と全く同じ広さだけど、家族が10人いるから部屋割りが大変だとかこぼしつつも、彼も熱心に現場に毎日顔を出している。しかし、彼は私と違って現場のゴミはあまり気にならないらしい。床はチーク材の寄木が敷き詰められているが、その後の工事や掃除をしないおかげで、そのチークの床にはゴミやホコリ砂にまみれて灰色になっている。毎日現場に来ている彼はそれを気にするでもない様子。しかし、後になってそれが正解だと遅まきながらわかるのである。

 私の部屋も、305号に遅れること1週間目に床のチーク材の寄木を敷き始めた。床が完成すると、本当に部屋らしくなってくる。それから部屋の最終段階にきた時、エンジニアが天井の仕上げの塗装をもう1度やるという。それで、新聞紙を大量に持ち込んだ。インド系の塗装職人には、新聞紙を床に敷いて天井の作業をやってくれと重ねて注意して、私は大学に行った。放課後現場に直行する。悪い予感ほど的中するというか、まさに心配した通り、新聞など敷いてはいない。床の上はペンキがこぼれ曼荼羅模様になっている。職人は仕事を終えて現場にはいない。急遽9階下の事務所まで階段を下ってエンジニアを呼びにやる。その間、床をよくよく点検する。オフホワイトのペンキが数限りなく点在しているだけでも怒りが毛髪まで達しているのに、天井を塗るための台座にクギか何か出ていたのだろうか、床材のチーク材の上を無数の引っかき傷があるではないか! あああぁせっかくのチーク材が、、、、と泣きだしたくなる中、地下の事務所から息せき切って駆け上ってきた嘘つきエンジニア。事も無く彼がのたまうには、ペンキは床の仕上げの時すぐ落とせるし、傷も木屑を埋め込んで目立たなくすることができると、科学者のような顔して、とうとうと説明を始めた。もうすでに彼のペースである。結局、床の仕上げの時最大限上手くやらせるからと丸め込まれてしまった。もうこんなことの連続で、ミャンマー人の言い訳を聞いてたら1日が終わるというものである。

 さて305号室はというと、最後の最後まで床はあのままほって置かれていた。壁も天井も照明も完了した後に、それまで砂埃や木屑で埋まって保護されていた床が掃き清められて、仕上げの塗装に入った。1日かけて塗装職人3〜4人がニスを塗ってみごとチーク独特の輝きまで出て床は完成した。

 郷に入れば郷に従え。と聞き慣れたことわざを思わずに入られなかった。

by 木村 健一

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